最初に見た時についニヤニヤしてしまったが、
今日、職場でも話題になったので、ちょっと触れてみたい。


○○円ならどこまでできる!? ウェブサイト制作の相場早見表
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/02/20/2456


先に件の「相場早見表」について言っておくが、
たぶん、こんなもんに「相場」も「標準的な単価」もない。
受ける階層によってコストの付け方が全然違ってくるからね。
中の項目を見ても大雑把過ぎるし、


(でも、この金額で仕事してる人達が居るのは事実だよね。)


前職において、小さな小さなクライアントからの「一次受け」案件から、
そこそこ大きな「二次受け」「三次受け」「四次受け」(etc...)まで
幾らかやってきたのですが、


大元の予算が何千万の規模と聞いている案件が、
二次受けに降りてくるあたりでは何百万の規模になっており、
四次受けのあたりで「個人事業主外注さん」に回す頃には数万円だったりする。
もちろんそれは制作トータルの金額ではなく、数件に分けて作業を振っているのだが、
実作業をしている外注さん全社分を合わせても二、三十万行くか行かないかで、
そこに弊社の取り分(俺や営業担当のコスト)を乗せても、
五十万には届いてなかったはず。
そんな話は日常茶飯事。


(正直に言えば、弊社の取り分が50%を超える案件もあったけど、)


(聞くだけなら)予算が億と言う案件もありました。
と言っても、世の中には紙の上だけの数字ってモノも多々あるわけで、
それが実際にクライアントに対して見積りとして、あるいは
請求として出された数字なのかどうかは分かりません。


(稀に、元受けが出す見積りを見せてもらえる場合あるけど、)


その案件は最初の方(提案やら設計やら)に関わっただけなのですが、
そうやって見ていた限りでは、数百万で流れていた案件と
「実作業の規模」は変わらない様に見えました。
(初期案時点での全体の規模は、)


面白いなぁと思ったのは「官公庁系」案件で、
初期の提案の段階ではJISやら何やらアクセシビリティに気を使ってたのですが、
「官公庁系」である都合、通さなければならないと言うコンサルがあるらしく、
そこから降りてきた「仕様書の様なもの」を渡されて、一同絶句。
これを真に受けたらアクセシビリティどころじゃない。
10年以上タイムスリップした様な内容で、
前提だったはずのアクセシビリティ云々が木端微塵。
コンサルに持っていく前に作られた提案資料とは真っ向から対立してて、
「これ全捨てでアホみたいな要求仕様に合わせて仕様作り直すんですか?」と言う事態に。


(そのコンサルを通さなきゃいけない背景は推測出来るでしょうが、確信はありません。)


ゴメンナサイ、「面白いなぁ」は嘘です。あの時は本気でムカつきました。
我々の血税がこうやって(以下「思い出し怒り」のため省略)


結局、クライアントが、デザイナーや、エンジニア、コーダーと、
直接コミュニケーション出来る「スキル」があったなら、
コストは1/100以下に圧縮出来るかも知れない、
と言う事なんですよ。


でも、そのためにデザイナー、エンジニア、コーダーが喋ってる言語を学ぶのはコストが見合わない。
なので、言語を翻訳出来る人がクライアントと実制作者の間に入るわけですよね。


「規模が大きく、実制作者が多岐に渡る為、翻訳者も複数必要になりました」
と言う事態はまだいいんですけど、垂直に何階層も出来ちゃってる場合、
それは翻訳のための中間者では無い、と、思う。
年商何百億の会社が、無名・無保証の個人事業主に仕事を振る際に、
リスクを担保するための中間者なのかな?
現在の世の中の構造としては極々当り前に存在しているけれど、
何故その状態になっているのか、上手く説明できません。まだ若造なので、


(それにしたって多過ぎだろ。経済性を考えろ。)


昨年、緊急回避的に転職をしまして、
今は特定のクライアントのところに入って(常駐して)、
色々と提案をしたり、外部に作業を振ったりしているのですが、
このクライアントさんが契約してる外注さんが、酷く使い辛いのです。
受け広告屋から二次受けに回されている気配があるのですが、
相手が「作業者」なら細々と教えられるものが、
こっちから接触できるのは完全に営業専門の階層なので、
教えても作業者まで届かない。残念ながら言語が違うんですね。
こっちにしてみれば「下のヤツ呼んで来い」と怒鳴りつけたい気分です。


もちろんクライアントさんの手前そんな事は出来ませんけど、)


作業者の言語を使う身からすると、この広告屋は翻訳能力が無いのでダメです。
恐らくこの広告屋の下に翻訳者が居て、更に下に作業者が居るのでしょう。
クライアントさんの社内ではコスト削減とか言ってるのにこの有様。


外注さんに文句付ける以前に、仕事の振り方にも問題が多かったり...。)


結局、何が言いたいかって言うと、...何だっけ?


尚、「大元の予算」「コンサルを通さなきゃいけない」云々は、
プロジェクトの責任者よりも下の階層の担当者からの伝聞がソースで、
「そんなの嘘だね」と切り捨てられても、一切反論出来ないので悪しからず。
(私自身が「間違い無くそうだ」と確信出来るだけのソースは、最初から無い。)